マアジが40年ぶり大不漁で価格高騰 「干物の王様」の座がホッケに奪われる? 

2020年08月19日 12時03分

マアジ

 日本テレビ系の人気ドラマシリーズ「ハケンの品格」の最終回(5日放送)で、主演の篠原涼子が「主婦の味方」と猛アピールして話題になったアジフライ。その材料となる“庶民の味方”のマアジが、40年ぶりの大不漁で、値段が昨年比で2割から3割上がっている。

 アジは世界中に100種以上いるが、日本近海ではマアジ、ムロアジ、マルアジが主流。中でもマアジの漁獲量が多いが、シケの影響を受け、西日本を中心に水揚げが激減している。

 豊洲市場水産仲卸業者は「漁業情報サービスセンターの『おさかな広場』によると、全国主要調査港における産地市場の水揚げ数量の合計は7月上旬で1024トン。1638トンの前年同期の約4割減。8月に入っても不漁が続いて、大幅に漁獲量が落ち込んだ1980年以来の大不漁です」と語る。

 数量低下が著しいのは例年、アジの水揚げをけん引してきた長崎県の長崎市や松浦市だ。7月上旬の水揚げ数量は長崎が153トン(前年比71%減)、松浦が91トン(同73%減)。6月からのシケや休漁の影響で、水揚げが激減している。

「全国シェアの約40%を占める長崎産のアジが不漁続きで、7月後半の東京、豊洲市場への入荷量は前の年から15%減少。当然、価格は高くなる。去年の産地価格は1キロあたり229円だったのが、今年は2割から3割高くなっている」(同)

 アジは、刺し身、塩焼き、タタキ、南蛮漬け、フライと幅広い需要がある。旬の時期にとれたマアジは干物に加工され、スーパーなどに並び、“干物の王様”と呼ばれている。

「アジの不漁で、干物の王様だったアジが、漁獲好調なホッケにその座を奪われつつある。無念です」(都内のアジファンの居酒屋店主)

 不漁の原因はシケと地球温暖化による海水温の上昇だと言われている。サンマ不漁の上、アジまでも…どうすれば戻ってきてくれるのか。