コロナ対策 進まないオンライン国会に憲法の壁 英国はすでに4月実施

2020年08月06日 11時30分

国会議事堂

 新型コロナウイルス感染拡大を防ぐためにテレワークや在宅勤務が増加する中“オンライン国会”が実現するのか注目を集めている。国会内で5日に開かれた参院議院運営委員会の理事懇談会は、オンライン国会の実現に向けて研究を進めることを確認した。

 与党筆頭理事で自民党の大家敏志参院議員によると、オンライン化に取り組む英国やスペインの事例を研究するため、両国の議院運営委員会にあたる委員会と、オンライン会議を開くべく調整を急ピッチで進めているという。

「新型コロナにたくさんの数の国会議員が罹患した場合、どうやって立法機能を維持していくのかを研究する必要があります」(大家氏)

 英国では今年4月下旬から、議場での新型コロナ感染を防ぐため、インターネットを使用したテレビ審議をスタートした。これは700年に及ぶ英国議会の歴史上初めての試みで、650人の議員のうち議場に入る議員を50人までにし、その他はビデオ会議アプリを使い審議に参加した。

 これまで参議院の新型コロナ対策は、本会議で議員同士の密接を避けるため座席を1つ空けて着席する形をとっている。憲法56条では「両議員は各々その総議員の3分の1以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない」と規定されており、「出席」は「現に議場にいる議員」と解釈される。議員が国会へ出席するのを前提としている。これがオンライン化を阻んでいるわけだ。

 だが、ある自民党議員は「新型コロナの影響で国会のあり方を変えざるを得ない時期に来ています。憲法の専門家には、オンライン出席が違憲でなく、憲法改正は不要との意見も出ています。今後の課題は、与野党が協力してオンライン化を前に進められるかです」と話している。

 国会でクラスター(感染者集団)が発生してからでは遅い。