新型コロナウイルスの都内の新規感染者数が、激増している。国内では31日、1578人の新型コロナウイルス感染者が報告され、過去最多を更新した。30日に確認された東京都の新規感染者数は367人だったが、31日は463人。一気に100人近く増え、過去最多を記録した。

 日本安全保障・危機管理学会でインテリジェンス部会長を務める防疫対策に詳しい北芝健氏は「危機管理学会の名誉会長は安倍総理。公安調査庁、警察、自衛隊の合体組織で、政府と緊密に連絡を取っている。学会では7月を第2波としてみていた。おそらく寒い時期、11月ごろにまた感染の波がくるだろうと予測している」と述べた。

 新型コロナ感染者の増加を受け、東京都の小池百合子知事は30日の臨時記者会見で、都内全域の酒類を提供する飲食店とカラオケ店に対し、営業時間を午後10時までに短縮するよう要請することを発表。31日には「さらに悪化すると都独自の緊急事態宣言を出さざるを得なくなる」と危機感を募らせている。

 これについては「繁華街では新規感染者の数も増えているが、それよりも今の現状では電車の密具合がひどい。午後10時までに短縮したとしても、飲み会帰りの人々が電車に殺到する。通勤ラッシュなどの人と人との接触が避けられない状態になっている」と指摘した。

 さらに8月のお盆では、自粛をせずに地方へ帰省する人たちが続出する可能性もある。

「お盆というのは1年に1回のこと。日本の文化です。特に東京から地方への移動は避けられないでしょうが、地方の人は墓参りだろうが来ないでくれと思っているでしょうね。一番憂慮すべきなのは、東京の人がすべて感染者だと思い込んでしまうことでは」と北芝氏。

 実際、北海道旭川市在住の70代男性は「私が病気になったこともあり、娘夫婦が『子供の顔を見せたいし、お盆だから帰省したい。絶対、感染してないから』と言ってきたが、断りました。私にうつったら危険だし、それより近所の目が怖いんですよ」と話している。