2015年の山口組分裂騒動から5年――。神戸山口組が大きく揺れている。井上邦雄組長の出身母体・山健組の離脱が決定的になったことが発覚。さらに他の有力組織も脱退したとの情報が流れている。

 山健組は「山健にあらずんば山口にあらず」と言われたほどの名門で、神戸山口組の中核組織。中田浩司組長は、弘道会傘下組員への銃撃事件で、現在も勾留中だ。

 山健組の〝異変〟がウワサされるようになったのは今月のことだ。

「山健組が神戸から出るという情報が浮上した。にわかには信じられない話だったが、日が経つにつれて真実味を帯びてきた。先週、今月3度目となる幹部たちによる会合が行われ、神戸山口組からの脱退が決まったようだ。五代目山健組として約半数の直参が神戸を出て、一本独鈷でやっていくと言われている」(暴力団事情に詳しい関係者)

 現時点で約半数は神戸山口組に残留する見込み。また引退を選ぶ人もいるという。

 山健組が離脱というだけでも驚きなのだが、さらに衝撃のニュースが飛び込んできた。

「まだハッキリとしたわけではないが、山健に続いて神戸山口組の有力な二次団体も離脱という情報が飛び交っている。山健との合流があるかなどを含めて、出た後のことはハッキリしていない。ただ山健同様に神戸の中核を担っていただけに、本当に離脱となれば衝撃的。他の組にも大きな影響を与えるだろう」(前同)

 昨年、山口組のナンバー2である髙山清司若頭が府中刑務所から出所してから、神戸山口組に対する〝攻勢〟を強めている。山口組分裂騒動は転換点を迎えているのかもしれない。