ヒグマ出没現場に手ぶら急行 ネット民騒然!ハンターのワケ

2020年07月15日 14時29分

クマに丸腰で挑まないといけなかった

 ヒグマ出没現場にハンターが手ぶらで急行!? まさかの珍騒動にネットがザワついている。

 現場となったのは北海道砂川市だ。11日に養鶏場の餌置き場のガラスが破られ、ヒグマに荒らされる事件が発生。地元猟友会が駆けつけたが、その手にはヒグマの駆除に必要な猟銃がなかったというわけだ。

 これにネット民たちが騒然。「まるで財布を忘れたサザエさん状態」とちゃかすものから「素手で立ち向かうなんてイカつすぎる」といったものまで、さまざまな反応があった。

 ヒグマといえば北海道に生息し、時には人を襲って食べることもある日本最大の陸上生物だ。大正時代に発生した日本最大の獣害事件「三毛別事件」を知る人も多いはず。ハンターならその危険度をよく理解しているはずだが、いったい、どうしてこうなったのか?

 実際に“手ぶら急行”した北海道猟友会砂川支部の池上治男支部長(71)は、「猟銃を持っていなかったのはヒグマの分析で訪れたから。ヒグマ相手に素手で戦うことは絶対にない。それなのにネットでは変なことになっちゃって…」と、苦笑しながら真相を明かす。

 池上氏によれば「今回のヒグマは体重250キロ前後はある大物。立てば3メートル近くになるのではないか?」といい、今後、行動がエスカレートする可能性もあるという。三毛別事件では最初にトウモロコシが食べられて被害が拡大し、結果、8人もの死者を出す大惨事へと発展している。

 しかし、池上氏は「もし、危険になってもヒグマを撃つことはできない」と言う。というのも2年前、害獣駆除の要請を受けて警察官立ち会いのもとでヒグマに発砲した際、人家に向けて違法に撃ったとして猟銃の所持許可が取り消されたからだ。

 検察が不起訴としながら北海道公安委員会によって違法性を認定されて処分を受けた池上氏は、「合法的に撃っていい基準が曖昧では、いつ逮捕されるか分からず怖くて撃てない」。この考えは砂川支部として共有されており、仮に害獣駆除の要請が出ても猟銃による駆除はできないという。

 日本最強のヒグマに対して、人間はあまりにも非力。万が一のためにも早く問題がクリアになってほしいものだが…。