米情報機関の「盗聴」に抗議できない日本の事情

2013年10月26日 11時00分

 米情報機関がドイツのメルケル首相(59)の携帯電話の通話を盗聴していた可能性がある問題で、菅義偉官房長官(64)は24日、安倍晋三首相(59)の携帯電話が同様に盗聴された可能性について「全く問題ない」と否定したものの、専門家からは「すべて筒抜け」と指摘されている。

 米情報機関の盗聴問題では新たに、外国の指導者35人の電話が盗聴されていたと英紙ガーディアン(電子版)が24日に報道。騒ぎは拡大必至だ。

 軍事評論家の神浦元彰氏は「米は公式には認めていないが、日本でも通話内容はすべて筒抜けで、米が日本のトップの通話を盗聴していないワケがない」と指摘する。

 米国は自らが主導し英、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの英語圏5か国との連携で、エシュロンといわれる通信傍受システムを全世界に張り巡らせている。

「東京では大使館や公館の屋上に外から見られないようにアンテナが立ち、盗聴したデータは青森の米軍三沢基地を経由し、ニュージーランドに送られ、解析されている。日本国内で解析していないのは通信法違反となるからです」(神浦氏)

 メルケル首相はオバマ大統領(52)に説明を求めたが、菅氏は「(米に盗聴事実確認は)考えていない」と調査は行わないという。

「日本もエシュロンに傍受されていることは分かっているが、自衛隊が中国やロシアの通信を傍受し、米側に提供し、エシュロンの運営に協力している一面もある。同盟国同士で表立って抗議もできない」(同)

 エシュロンの傍受を防ぐには、暗号化装置を取り付けた電話で会話するしかない。「双方の電話に装置が付いていないと意味がない。安倍首相の相手先すべてに装置が付いているハズもない。パンツの中をのぞかれているというよりもパンツが既にズレているんです」(同)

 スパイ天国日本といわれるワケだ。