軍艦島「世界遺産取り消し要求」する韓国の〝暴挙〟

2020年06月24日 19時00分

軍艦島

 韓国政府が、長崎など8県の23施設で構成する「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産の登録取り消しを求める書簡を、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に送付し、波紋が広がっている。日本にとっては言いがかりでしかないが、その裏には日本人を冒とくする韓国側の世界遺産登録計画があった。しかもその場所は、元日本人の共同墓地だったというから、身勝手にも程がある。

 韓国外務省報道官によると、韓国側の「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録取り消し検討を求める書簡は康京和外相名で22日、ユネスコのアズレ事務局長宛てに送付された。日本が2015年の世界文化遺産登録時に「犠牲者を記憶にとどめるために適切な対応を取る」と約束した内容を履行するようユネスコに協力を求めたほか、韓国政府の主張への支持も要請したという。

 菅義偉官房長官は書簡送付の意向が明らかになった翌日の22日の会見で「現時点で、指摘のような通告が日本政府に行われた事実はない」としたうえで「わが国はこれまでの世界遺産委員会における決議、勧告を真摯に受け止め、約束した措置などを誠実に履行している」と反論していた。

 23施設が15年に世界遺産に登録された際、韓国は一部の施設で「戦時中、朝鮮半島出身者が強制的に働かされた」などとして登録に反対。日本政府は「犠牲者を記憶にとどめるために適切な対応を取る」として遺産の全体像を説明する施設の設置を表明し、韓国側も登録に同意した経緯がある。韓国が暴挙に打って出たのには、背後に〝ある狙い〟がありそうだ。

 韓国メディアは先日、釜山市の峨嵋洞(アミドン)にある日本人の共同墓地の上につくられた街「峨嵋洞碑石文化村」を観光地として整備し、ユネスコ世界文化遺産に登録する動きがあると報じた。韓国事情に詳しい文筆人の但馬オサム氏は「そもそも峨嵋洞碑石文化村は朝鮮戦争での被災民が日本人の共同墓地を不法占拠、墓石を土台に家を建て住み始めた地域です。墓は暴かれ、遺骨は投げ捨てられ、墓石は家の土台や石段にされました。ここは典型的なタルドンネと呼ばれる貧民街です」と語る。

 タルドンネとは「月の街」を意味し、月に近いような高台にあることからそう呼ばれている。急坂が多く、迷路のように入り組んでいて家が密集している。

「最近はその奇妙な景観がインスタ映えするのか、訪れる若者も増え、おしゃれなカフェなどもできているようですが、やはり日本人としてはあまり愉快な話ではありません」と但馬氏。

 韓国がなぜ今さらこの村の文化遺産入りを狙っているかというと…。

 日本政府は先日、産業遺産情報センター(東京都新宿区)に、通称「軍艦島」として有名な端島(長崎市)炭坑についての展示コーナーを設け、朝鮮人元炭鉱夫を含む元島民による「当時、同炭鉱で待遇などの面で朝鮮人差別はなかった」などの証言を紹介している。

 但馬氏は「韓国側がこれに対し歴史歪曲だと猛反発しています。今回の峨嵋洞碑石文化村の世界遺産登録計画は、明らかに、軍艦島証言コーナー設置に対する報復とみていいでしょう。日本人の墓を踏みつける街を文化財として永久保存しようというのです」と言う。

 韓国は儒教道徳の国で、本来は死者をとても敬うはずだが…。

 但馬氏は「それは日本人の美しい誤解です。韓国式儒教で尊ばれるのは、自分の家のご先祖の霊だけ。もっと極端に言えば父方の祖霊です。他人の家のご先祖様は雑霊にすぎません。その証拠に、他家の墓が自分の家の墓よりも風水で見て良い場所にある場合、勝手に暴いて自分の親を埋葬し、トラブルになるような事件は多発していた。まして、彼らからすれば仇敵のごとき日本人の墓、何をしても許されると思っているのでしょう」と指摘している。

 日本の世界遺産取り消し要求の裏には、韓国側の身勝手な自国の世界遺産登録計画の野望があるわけだ。