東電また「上から目線」

2012年06月27日 12時00分

 東京電力福島第1原発事故発生から2回目となる同社株主総会が27日、東京・代々木第一体育館で開催される。料金値上げへの不満も高まる中、東電の事故責任を追及する市民らからは誠意を疑う声も上がっている。

 

「加害者が『親切』とは何事だ!『親切』は撤回してください」

 

 今月半ばに都内で行われた脱原発市民らによる模擬株主総会で、参加者から異議が唱えられた。問題視されたのは、賠償問題などに関する第11号議案への東電取締役会の見解。文中に「被害者の方々の立場に寄り添った親身・親切な賠償を実施してまいります」との記述があり、「親切」の言葉が被害者を見下しているようだとされた。

 

 東電は昨年の総会で示した、賠償に関する「5つのお約束」で、「親切な書類手続き」という項目でこの言葉を使用。昨秋政府に認定された緊急特別事業計画でも「親身・親切な賠償の実現」をうたっている。

 

 広辞苑によると、「親切」は「人情のあついこと。思いやりがあり、配慮のゆきとどいていること」。一方、独特の解釈で知られる「新明解国語辞典」では「弱い立場にある人や困った目にあっている人の身になって、何かをしてやったり、やさしく応対したりすること」とある。やや上から目線的な解釈が見られるとも言われる。

 

「親切な書類手続き」では、分厚く内容も複雑な請求書が被害者の怒りを買い、簡略化された経緯がある。東電の言う「親身・親切」が果たして個人株主らの理解を得られるのか。