和歌山県白浜町の民間テーマパーク「アドベンチャーワールド」で、赤ちゃんパンダの誕生が期待されている。

 同園では11~12日、オスのジャイアントパンダ永明(エイメイ=27歳)とメスの良浜(ラウヒン=19歳)との交尾が確認された。

 パンダ愛好家は「27歳って人間でいうと80代。歌舞伎役者か!って感じですごい(笑い)。コロナ禍前に会いに行ったんですけど、昔よりは痩せたかなとは思いましたが、やっぱり大きくて体格がいい。白内障を患ってるみたいですけど、スタッフさんに、しっかりケアしてもらってるようで元気いっぱいでした」と永明の偉大さを語る。

 1994年に来園した永明は「飼育下で自然交配し、繁殖した世界最高齢のジャイアントパンダ」として知られる。2000年に来園した梅梅(メイメイ=08年に死ぬ)との間に6頭の子をもうけ、父親が異なる梅梅の娘・良浜との間に9頭の子供を授かっている。そんな永明ファミリーを、パンダ愛好家は愛着を込め「浜家(はまけ)」と呼んでいる。

 同園には現在、2頭と子供4頭の計6頭が暮らしているが、ワシントン条約で国際取引が禁止されているジャイアントパンダは、繁殖研究目的でレンタルの形を取っているため、繁殖適齢期になった子供は中国に帰国する。

 愛好家は「上野のシャンシャンの返還期限も今年いっぱいですが、アドベンチャーワールドも順番でいくと桜浜、桃浜の帰国が予想されますね」と寂しさを打ち明けつつ「中国に帰った他の子供も元気そうにしてるし、浜家を世界に広げてほしい。そして、永明と良浜はいつまでも長生きして見守ってほしいですね」と願っていた。