コロナ禍で就職戦線に異変…オジさんに不利なオンライン面接が主流化

2020年06月02日 16時20分

 1日から来春卒業の大学生らを対象にした採用面接や筆記試験が本格化したが、新型コロナウイルスをきっかけに、就職戦線に変化が起きている。それはオンライン面接の導入だ。新卒採用だけでなく中途採用も事情は同じ。30代半ばから40代半ばが中心とされる就職氷河期世代で再就職のため活動をしている40代男性は「オンライン面接になって手軽になった一方で、中年のオジサンには厳しくなりそうです」と指摘している。

 この男性が就活を始めたのは3月中旬。日本でコロナが感染拡大する直前だった。「そのころはまだ求人があったのですが、3月下旬に減り始め、4月には激減です」と振り返った。

 4月上旬に加工品会社の面接が決まっていたが、緊急事態宣言が出るか出ないかという時期で流れた。宣言が解除されてから問い合わせると「コロナの影響で採用はやめることにした」と宣告されてしまったという。

「他にも私ともう1人だけが受けた会社で2人とも落ちたり、内定とは言われないまでも『入社日はいつにする』という話までした会社から不採用通知が来たりと、コロナの影響を感じることは多々ありました」(前出の男性)

 5月の宣言下ではオンライン面接を経験した。

「ビデオ会議アプリ・Zoomとスカイプの面接をそれぞれやりました。手軽に受験できるのですごくラクです。会社に行って面接して落とされるよりはものすごくいい。地方の会社も受けやすくなるし、コロナが終息してもオンライン面接は残るでしょう」(同)

 しかし、対策をしないと差がモロに出やすいという。男性は「オンラインで集団面接をしたときのことです。他の受験者の様子も分かるようになっていて、中国人女性はマイク付きのヘッドホンをしてハキハキと答えていました。『うまい!』とうなりましたね」とライバルながら好印象を抱いたという。

「一方で、30代とおぼしき日本人男性は、スマホを手持ちして面接をしていたから画面が動くし、視線もキョロキョロ。普段着でもありました。面接官からは『聞こえません。もう一度』と何度も言われ印象が悪かった。IT慣れしている中国人や韓国人と比べられたらネット音痴の中年は太刀打ちできないと痛感しました」(同)

 日本のIT化が遅れていることは有名だ。海外からはいまだに日本社会がファクスを使用していることに驚きの声が上がっており、中国や韓国に比べると日本のキャッシュレス化は相当遅れている。オンライン面接ではネットを使いこなす能力がはっきり表れてしまい、それが印象の差につながってしまうのだ。

「ネットに慣れている海外の人や若い世代と競争することになったら、オジサンには勝ち目はありません」とこの男性は嘆く。

 今後はオンライン面接が主流になるかもしれず、脱ネット音痴が求められている。