コロナ忘れた?米国 終息しないまま第2波到来が現実味

2020年05月27日 16時10分

23日のメリーランドのオーシャンシティはこのにぎわい(ロイター)

 米国で新型コロナウイルスによる死者が10万人に迫っている。

 2月29日にワシントン州で同国初の死者が発表されてから、3か月足らずで犠牲者は朝鮮戦争とベトナム戦争で戦死した米兵の合計を上回った。そんな状況下、25日のメモリアルデー(戦没将兵追悼記念日)で3連休となった全米各地の海水浴場などには多くの人が詰めかけ、感染拡大の第2波の到来が現実味をおびている。

 米国の感染者は世界最多の約170万人。死者は25日現在、9万8218人に上る。そんな中で迎えた3連休は各地で晴天に恵まれ、「一見、多くのアメリカ人はまるで新型コロナの危険性を忘れたかのようだ」と米CNNは報道。「フロリダやメリーランド、ジョージア、バージニア、インディアナなどの州では海岸に人が押し寄せた。多くはマスクもせず、“ソーシャルディスタンス(社会的距離)”も守っていない」と伝えた。

 多くの人出は海水浴場だけではない。ノースカロライナ州イーロンの自動車レース場「エース・スピードウェイ」ではマスクもしていない観客が集まった。観客の一人は「ずっと家にいるのはもう飽きた。ウイルスなんてこれっぽっちも怖くない」と地元テレビ局のインタビューに答えた。

 エース・スピードウェイによると、訪れたのは約2500人。最大収容人数の半分だ。主催者側は観客に社会的距離を取るよう勧めたが、強制はしなかったという。

 同レース場の共同オーナーは「どこに行こうが何をしようが、それぞれの自由だから」と付け加えた。

 また、ミズーリ州では数百人の若者がプールパーティーに参加。同州と接するアーカンソー州では同様のパーティーが開かれ、クラスターが発生したばかり。アーカンソー州のアサ・ハッチンソン知事は「わが州ではすでに第2波が来ている」と警告。同州ではようやく減少していた新たな感染者数が、23日には1日で163人と再び跳ね上がった。

 米国では現在、全50州のうちアラバマなど18州で感染は増え続け、この3連休のしわ寄せの懸念もあることから、米メディアは「第1波も終息しないうちに第2波が来るのではないか」と警戒している。