コロナ禍でデジタル化喜ぶ業界とステイホーム被害嘆く人たち

2020年05月22日 16時00分

 西村康稔経済再生相は21日、新しい生活様式に沿った社会改革として、デジタル化推進を表明した。実際、新型コロナで、アナログの風潮が残っていた業界にもテレワーク化、デジタル化の波が押し寄せている。

 出版社の取次営業担当社員はこう語る。

「これまでカーボン複写式の納品書、商品登録書、取引伝票といった昭和の遺産みたいな帳票などを買わされてきたのです。ところが、コロナ禍のおかげで、エクセルシートをメールする形に変わりました。これまで取次に新刊見本も持参しないといけなくて、数十冊を1人で持って腰を痛めた社員も多かったのですが、ようやく宅配便で見本を納品できるようになりました。コロナで一気に変わりました」

 また、重機メーカーの営業担当社員は「前まで重いカタログを持ち、サンプル重機をトラックに載せて取引先回りをしていましたが、今は画像や動画付きの資料をメールすれば済むようになりました。コロナ自粛初期は、取引先に来社営業を禁止されて営業社員一同頭を抱えましたが、資料をメールすればいいなんて、ありがたいですね」と言う。

 一方でテレワーク化できないのが現場仕事。マンション管理人は仕事量が倍増しているという。

 60代の管理人は「ステイホーム被害者の会をつくりたいです。自室で飲食する人が増えて、ビンや缶、段ボールなどの資源ゴミの量は2倍から3倍に増えています。ゴミ集積所の整理、回収日のゴミ出しは、2倍から3倍の労働量になっています。足腰を痛める管理人が続出していますよ。でも時給、日当仕事なので、給料は増えません」と肩を落としている。