大阪モデル達成で休業要請を段階的解除 本紙が聞いた観光復興への道筋

2020年05月16日 16時00分

大阪観光局の溝畑宏理事長

「大阪モデル」達成を受け大阪府では16日、休業要請が段階的に解除された。吉村洋文知事(44)は「市中のウイルスがなくなったわけではなく、油断すればまた広がる。感染防止対策を取って、社会全体で感染を抑え込みながら、社会経済活動を両立させる道を模索していきたい」と新たな一歩を歩み始めた。

 コロナ禍以前の大阪が、かつてのにぎわいを取り戻していたのはインバウンド(訪日外国人)需要によるところが大きい。一方、コロナの感染拡大は、インバウンドの入国規制が遅れたためという批判の声も根強い。

 観光の旗振り役を担ってきた元観光庁長官で、大阪観光局の溝畑宏理事長(59)はこうした批判について「言論の自由なので議論するのはいいけれど、感染予防にも経済的にも何もプラスにならない。今は感染拡大防止と一刻も早い経済の回復。犯人探しをしている時間があれば、未来に向けて考えることにエネルギーを使うべき」と話す。

 それでも入国制限が緩和されたわけではなく、これまでのようにインバウンド頼りというわけにはいかない。都道府県をまたいだ移動の自粛要請も継続され、観光業にとって厳しい状況は続く。

 溝畑氏は「まずは夏に国内観光、秋には東アジア、続いて欧米と順番に扉を開けていくことを目標に掲げている。今を支えている経営者を守りながら出口を見せる。具体的に目標を示すのが必要。そのためにも、プロ野球やJリーグの開幕、USJやディズニーの再開が国内観光の大きなステージになる」と語る。

 感染拡大防止、医療崩壊を防ぐのが第一とした上で「常に感染の状況を見ながら、安心・安全にお客さんを受け入れられるマニュアル作りを準備している」。他地域と共同で観光の仕掛けを検討し、大阪の魅力再発掘などにも動いている。

「常に言っているようにピンチはチャンス。新しい需要を作り出すのが今すること。ダーウィンの進化論と同じで、変化して対応していく。休んでいる暇なんてない。溝畑宏は今、やる気マックスですよ」と燃えている。