新型コロナ禍のために外出自粛となって以来、米新興企業のズーム・ビデオ・コミュニケーションズのビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」の利用が広がっている。このアプリを使えば、家に居ながらにして会議が可能。参加者がスマホやパソコンを通じてオンライン上でやりとりするのだ。

 ビデオ会議を巡っては、フェイスブックが新サービス「メッセンジャールーム」の開始を発表し、米グーグルは29日、ビデオ会議サービス「グーグルミート」のサービスを一般の利用者に無料で提供すると発表するなど、シェア競争が激しくなっている。しかし、ズームが先行している。

 このズームを使った“ズーム飲み”も増えている。“ウェブ飲み”ともいって、参加者各自が自宅でお酒を用意して行う。居酒屋に集まれない今だけに、需要が高まっている。

 一方で、急速に利用者が増えるズームだけに、怪しげな動きも起きている。アダルト分野専門のライターは「ズーム版の迷惑メールといったものが増えているようです」と明かした。

「私の知人のもとにビデオ会議に招待するURLがメールで送られてきて、参加すると胸元を大胆に開いたセクシーな女性がいて『もっと見たいならいくらか送金してね』と言われたというのです。女性は自慰行為を思わせるしぐさもしていたとか。支払いはiTunesかインターネットバンキングの指定で8000円を求められたといいます」(ライター)

 女性が個人で行っているのか、組織的な業者が取りまとめてやっているのか現時点では不明だ。ただ、女性の写真付きで「ズームでお話しませんか?」と書かれた怪しげなメッセージを受け取った報告もネットで確認できる。こうした迷惑メールまがいのものは実際に存在するのだ。

「スマホを使ったテレビ会議がもっと一般的になれば、こうした事例もさらに増えるのでしょう」と前出のライター。巻き込まれたくないという人は注意しよう。