外出自粛の“禁”を破れば大変なことになる!? 緊急事態宣言が全国に拡大され、日本列島は不要不急の外出の自粛が呼びかけられている。

 この生活にしびれを切らし、息抜きとばかりに車やバイクでの日帰り旅行や遠出なら、3密にならずに迷惑をかけないと考える人も多いだろう。ただ、全国的に“越境者”には厳しい視線が向けられている。

 群馬・伊香保温泉に通じる県道では、県による検温が実施されている。同様の取り組みは山形や長野でも行われ、暗に「来ないでくれ」とのメッセージだが、これはまだ優しい対応だ。

 神奈川・湘南エリアでは全国に緊急事態宣言が出た直後の週末、他県ナンバーの車が集まり、道が大渋滞。黒岩祐治知事が「神奈川に来ないで」と呼びかけたのと前後して、ネット上では“自警団”さながらに地元ナンバー(横浜、湘南)以外の車を撮影。見せしめとばかりにネットで公開する事態になっている。

 路上駐車している県外ナンバーの車を見つけた場合は、110番通報するようにも呼びかけられている。ナンバーだけでなく「カメラで顔をさらしましょう」と観光地を歩いている人の写真までアップされている。

 もし自分の車や顔がネットに上げられたら…。妻には「仕事で出かける」と言いながら実は、愛人との海辺のデートがバレるなんて事態にもなりかねない。

 また、事故でも起こそうものなら大ごとだ。26日に山梨・甲州市でツーリング中の男性が転倒事故を起こし、背骨を折る重傷を負った。平時ならベタ記事にもならないところだが、男性が都内在住の“越境者”だったことからか、ネット上での扱いは全国ニュースにまでなった。

 旅先では思い出の写真を撮るところだが、SNSに公開したり、知人に送ろうものなら、このご時世に「出掛けていたの?」と冷ややかな視線を浴びかねない。巡り巡って、勤め先や取引先にも知られ、GW明けに自身がコロナ感染が判明しようものなら…。

 GWだからといって、ハメを外さないようにくれぐれもご用心を――。