“アベノマスク”は1世帯に2枚ずつ配布が基本のはずだが、実際はそうではなかった!?

 新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために、「厚生労働省医政局経済課マスク等物資対策班」を差出人とする布マスクが日本郵便によって17日から配布され始めたばかり。マスクが汚れていたり、異物混入等のトラブルでSNSが炎上したりする中、根本を揺るがす衝撃の事実が本紙の取材で判明した。

「1人暮らしなのに、マスクが2セット届きました」

 都内で1人暮らしの自営業者の男性は、自宅と事務所が離れているにもかかわらず、それぞれにマスクが届いたので1人で4枚になったという。

 マスクに同封された「布マスクの全戸配布に関する電話相談窓口」に電話したところ、配布は日本郵便に任せているので、具体的な配布先までは厚労省の方で把握していないという。

「1住所あたり2枚の布マスクを配布いたします」と記載されているので、郵便物が届く住所ならマスクは届くということになる。同一の人物に関係する事務所、自宅など複数の住所に複数のマスクが届いても返還義務はないという。返還はあくまで任意のようだ。

 一方で足りなくなった場合については、5月中旬から追加マスク配布の受け付けを開始する予定だという。不良品は交換サービスがあるが、洗って縮むことを想定して作っているので「縮んだ」「小さい」は、不良品とはみなされず交換不可。汚れ、異物混入等の不良品は交換対象になるそうだ。

 都内の自営業者は「人が住んでいないオフィスビルにも丁寧に全戸配布されていました。住宅街の方には、まだマスクが届かないファミリー層がたくさんいるのに。集合ポストは一度にたくさん配布できるから優先しているのでしょうか」と語る。

 急ぎ支給されるべきものが不要な場所に先に配布されるなど、ズサンな配達状況だ。