Uターン就職につながるか…コロナ帰省自粛へ「コメ&食料支援」

2020年04月20日 16時25分

 新型コロナウイルスの感染拡大で、故郷に戻る学生が増加し、政府が帰省の自粛を呼びかける中、新潟県燕市の取り組みがSNS上で話題となっている。燕市の公式ホームページで先日、帰省を自粛した同市出身の新潟県外の学生が、サイトの応募フォームに名前や住所、出身中学などを登録すると、燕市産のコシヒカリ5キロなどを送付する取り組みを発表した。

 対象は同市出身の18~30歳の人。米や産地の食料などに加えて、希望者には手作りマスクも送付される。

 米の調達は寄付でまかなわれ、送付費用とマスクは市が負担。100万円以上の寄付も集まった。

 7都府県に発令した緊急事態宣言の対象が17日に全国へ拡大すると、取り組みの地域も拡大。約300件近い申し込みがあり、現在は発送まで時間がかかっているという。

 ツイッター上では、段ボールに入った米などを受け取った同市出身の男子学生が「泣きそうになった」などと投稿。27万以上の「いいね」がついた。新たにこの企画に申請した学生は「必ず故郷で就職します」と宣言。取り組みはUターン就職にもつながる可能性もある。

 感染者が増加している首都圏では、地方から上京した学生が感染に対する不安などから、地元へ帰省するケースが増加したとみられている。

 それもあってか、荷物の中には、燕市の鈴木力市長の「ふるさと燕市へ帰省しないでほしいとお願いすることになってしまい、大変申し訳なく思っています」という手紙も同封された。

 これに対し、タレントの麻木久仁子が19日、「生活に近いところにいる自治体の首長さんがどんな人かで、コロナとの戦いの趨勢は大きく左右されることになるのかもしれないな」とツイートしている。

 自粛ムードで重い空気が流れているが、故郷の誇れる取り組みには多くの賛辞が寄せられている。