欧米メディアがコロナ検証報道 市場ではなく起源はウイルス研究所

2020年04月17日 16時00分

 新型コロナウイルスの起源を巡り、欧米の大手メディアは今週、中国湖北省武漢市にある研究所で行われていたコウモリのコロナウイルス研究から人に感染したとする説について詳報した。

 米CNNは、新型コロナの発生源について米政府当局が武漢の海鮮市場ではなく、同市にある中国科学院武漢ウイルス研究所だとの仮説を検証していると報道した。

 また、FOXニュースは同研究所が生物兵器としてではなく、米国と同等以上の研究能力を示そうとしていたと報道。患者第1号はコウモリから伝染した研究所職員で、その後、武漢市内に広がったと伝えた。中国政府の初動対応の詳細について報告を受けた複数の情報筋の話としている。

 海鮮市場が起源の可能性があるとされたのは、研究所批判をそらすための中国政府の工作だったとみられているとした。

 米紙ワシントン・ポストは米当局者が2018年に武漢の研究所を数回にわたり訪問した後、同研究所でのコウモリのコロナウイルス研究がもたらす危険性に警鐘を鳴らす公電を送っていたと伝えた。

 同研究所は15年に中国で初めて最高度安全実験施設とされる「バイオセーフティーレベル4」(BSL4)と格付けされた。だが同紙によると、訪問の結果、米当局者は施設の安全性と管理体制の脆弱性を指摘。コウモリのウイルス研究が人への感染を生み、新たな重症急性呼吸器症候群(SARS)のような集団感染につながる可能性まで指摘していた。

 一方、英紙ガーディアンは、オーストラリア・メルボルンにあるモナーシュ大学のステファン・ターナー教授の見解として、コウモリから人への感染の間に、センザンコウという鱗甲目(りんこうもく)の動物が存在している可能性を報じた。中国では食肉にされたり、漢方薬や媚薬の原材料として珍重される。同教授は市場の肉から人へ感染した可能性ついて「何も決定的証拠はない」としながらも「このようなウイルスが媒介を繰り返すのは動物界では珍しいことではない」と付け加えた。