まるで戦時中…嘆くお年寄りたち 人影まばらな巣鴨ですがるものは…

2020年04月09日 16時00分

 なすすべのないお年寄りは、神頼みしかない!?

「おばあちゃんの原宿」として知られる東京・巣鴨地蔵通り商店街は、縁日が開催された4日には大勢の人でごった返したが、緊急事態宣言発令から一夜明けた8日は、人の姿はまばらになった。若者が原宿や渋谷に遊びに行くように、巣鴨には普段は多くのお年寄りが集まり、憩いの場になっている。

 商店街では毎月4のつく日に縁日を開催。新型コロナ感染拡大により、都知事が外出自粛を呼びかけていた4日にも縁日は行われ、お年寄りが大集結していた。とげぬき地蔵で知られる高岩寺には、体の悪い部位を治してくれるという洗い観音がある。

 商店街関係者は「4日には、たくさんのおばさんが洗い観音に群がっていた。持病持ちの高齢者は感染リスクが高いから、不安だったのでは」と神頼みするシーンが見られたという。

 縁日で混雑した商店街の写真は、SNS上で拡散され大炎上。この反省もあってか、緊急事態宣言後の商店街には人の姿は少なく、ガランとしていた。営業時間を変更するドラッグストアなどもあったが、シャッターを閉めた店も多かった。

 人が激減した商店街では、地蔵に向かってお祈りする70代の男性がいた。コロナの終息を願っていたこの男性は「感染を広げないため、離れて暮らす家族に会えないのがつらい。まるで戦時中のようだ」とポツリ。

 駅前のベンチで天に向かって祈りをささげた80代の男性は「もう神頼みしかない」と嘆いた。

 この男性の口元にマスクはなかった。「マスクが流通するように祈った。どこにも売っていない。ネットに疎く、注文もできない」(同)と表情を曇らせた。高齢者のためにも若い世代は行動に注意したい。