4月入社採用取り消し企業続出…コロナ禍直撃の学生に拾う神出現

2020年03月14日 16時00分

 新型コロナウイルスの影響は世界経済にも大きな影響を及ぼし、13日の東京市場でも日経平均株価が一時、3年4か月ぶりに1万7000円を割り込んだ(終値1万7431円05銭)。今後、企業の倒産も予想され、4月入社予定だった学生の採用取り消しが相次いでいる。

 SNS上では「会社からコロナの影響による業績悪化を理由に採用が取り消しになりました。そんなことが理由になるのかと悔しい気持ちでいっぱい」「就職氷河期、リーマンショックと同じことが始まった」などの書き込みが増えている。

 すでに“コロナ倒産”する会社も出ており、帝国データバンクによると、11日までにクルーズ船運航会社、旅館、旅行代理店など全国で8社が経営破綻し、今後も連鎖倒産が懸念されている。会社の存続すら危ぶまれ、新規採用などできない会社が増える図式だ。

 法曹関係者は「労働契約法16条の解雇権濫用に抵触する可能性がある。客観的、合理的な理由があり、社会通念上、相当でなければ採用取り消しは無効とされていますが、コロナによる業績不振がこれに当たるかは裁判にならないとハッキリしないでしょう」とみる。

 政府は13日、経団連など主要経済団体に学生への内定取り消しは最大限の経営努力で回避するよう求めた。

 一方で“拾う神”も現れた。妊娠出産育児関連のツールアプリなどを開発する株式会社「カラダノート」(東京・港区)が、4月入社の内定取り消しを受けた学生を対象に、採用選考を実施すると発表したのだ。

 同社広報室の彦坂真依子室長は「4月に入社予定だったのに採用取り消しとなった学生さんたちは卒業式も中止になり、次の進路も見えなくなり、大きな不安を抱えている方たち。何か私たちにできることはないかと考え、来年予定していた採用計画を1年前倒しして実施することにしました」と語る。

 若干名の採用となるが「過酷な状況だからこそ、強く、しなやかで、めげない人材が応募してくれると思っています」(同)と期待している。

 コロナ禍でも暗い話ばかりではない。