週が明けても、まだトイレットぺーパーが品薄だ。先週末にツイッターを中心に広まった「トイレットペーパーは中国産だからこれからなくなる」などというデマがまだ尾を引いている。2日も多くの店舗でトイレットペーパーの売り切れが続出。デマと報道されても「みんな買ってるから、つい1つ買ってしまった」(60代主婦)と流される人がいっぱいいるのだ。

 デマが真実になってしまったかのようだが、トイレットペーパーはほぼ国産なのでデマはデマ。ネットでは犯人探しが行われている。

「デマを流した人物として、あるツイッターアカウントがやり玉に挙げられています。自宅の特定が行われるなど、怒りの矛先がその人に向いています」(IT関係者)

 当のツイッターアカウントは現在も閲覧可能で「本当に申し訳ありませんでした」と謝罪。「転売は一切していません」と転売ヤーであることは否定した。もっとも、火に油みたいなもので「反省の色がないですね」「どうやって責任取るんですか」と他ユーザーから厳しい意見がぶつけられている。

 新型コロナウイルスに関連するデマでは、トイレットペーパーのほかに本紙で既報した「26~27度のお湯でウイルスが死ぬ」というものもあった。「感染症が世界的に広がることをパンデミックと言いますが、デマが広がることをインフォデミックと言います。今、日本で起きていることがまさにこれです」(前出の関係者)

 トイレットペーパーのデマを流したアカウントユーザーは、品薄になると断定的につぶやいていた。ちょっと調べれば誤りであることは分かったはずだが、実際にマスクの品切れ状態が続く状況下では、信じてしまいやすい環境にあったといえる。

 自分で根拠を調べる癖をつけないとデマに振り回されるだけだ。