新型コロナウイルスの集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」では、高齢者を中心とした乗客らの下船が19日、始まった。予定期間は21日までの3日間。初日の対象者は約500人で、ウイルス検査で陰性が確認されている。乗客らは感染者が確認された5日から健康観察期間の14日間、客室で足止めされていた。当初約3700人いた乗客乗員のうち、感染確認されたのは計542人に上る。

 厚生労働省によると、17日までに乗客全員のウイルス検査を実施。結果が陰性で、医師らによる健康チェックでも問題がなかった人が下船の対象となった。21日までに終える方針だが、進捗次第では遅れる可能性もある。

 感染者と同室だった濃厚接触者は感染の可能性を考慮し、後日下船の予定。乗員は検査結果が陰性でも、運航会社との調整が必要になるとしている。