「邪馬台国論争」に新たな動き

2020年01月27日 16時25分

 邪馬台国論争で歴史ファンが大盛り上がりだ。卑弥呼の墓といわれる奈良県の箸墓(はしはか)古墳を調べるため、物質を透過する素粒子「ミューオン」を用いた検査が始まっている。この検査は物体の内部をエックス線写真のように写し出すもので、古墳の中も調べられるという。

 一方、大分県日田市のダンワラ古墳で出土したと伝わる鏡が、卑弥呼が魏の皇帝からもらった鏡のうちの一枚だというニュースが年明け早々話題になった。九州のメディアに中国の専門家が答えたもので、信ぴょう性は高く、ネットでファンが議論しているのだ。

 邪馬台国がどこにあったかは、九州か畿内かと長年にわたり激論が交わされてきた。最近では四国の徳島が名乗りを上げるなど、決着がつくどころか混迷している。

 魏志倭人伝によると卑弥呼は、魏の皇帝から銅鏡100枚を与えられたという。日田市で見つかっていた国の重要文化財である鏡がそのうちの一枚だとすると、九州説がリードする。

「大分で出たということは邪馬台国九州説が有力かな」「卑弥呼が贈り物として大分の豪族に分け与えたのでは」「解けない謎ほどロマンがある」などとファンらは楽しんでいる。

 邪馬台国が日田にある可能性はあるのか。

 歴史マニアは「九州説では九州北部にあったと考える人が多い。よく出てくるのが佐賀の吉野ヶ里遺跡です。当時の中国人が見て、都だと認識できるだけの施設が整っていたことが分かっています。ほかにも旧山門(やまと)郡(福岡県柳川市・みやま市)じゃないかと言う専門家もいます」と指摘した。

 日田市も九州北部で、見つかった鏡が卑弥呼の鏡だという可能性も突拍子もない話ではないわけだ。

 一方の畿内説は、奈良県の纒向(まきむく)遺跡を都とし、箸墓古墳が卑弥呼の墓としているが、今回の調査で畿内説を補強する材料が出るかどうか注目だ。