西村賢太氏「風俗行こうか…は本当です」

2011年02月24日 14時00分

<西村賢太、高橋三千綱氏 衝撃の芥川賞作家対談(1)>

 小説「苦役列車」で第144回芥川賞を受賞。型破りなキャラクターが話題を呼んで受賞作がベストセラーになっている西村賢太氏(43)と、芥川賞作家の先輩で、本紙コラム「本日も楽天日和」(毎週木曜掲載)を連載中の高橋三千綱氏(63)との本紙独占「衝撃対談」が実現した。2人は初対面ながらも意気投合。受賞時のエピソードやユニークな作家生活から、風俗まで大いに語った。(2011年2月22、23日掲載紙面から)

 ――受賞作「苦役列車」が19万部のヒット。受賞で変わったことは

 西村:それが、あまりないんですよ。受賞すれば仕事が増えるのかなあと思うんですけど。まあ増えないです。ちょこちょこっとした取材みたいのはあっても、肝心の原稿の依頼がない(笑い)。いまだに原稿は出版社に持ち込みですよ。

 高橋:そんなことないでしょ。地下鉄に、あなたの写真が載った本の宣伝ポスターが、びっしり貼ってありますよ。まして芥川賞作家が持ち込みなんて。普通「受賞後第1作」とかやるでしょう。

 西村:いや、本当です。受賞のときも、編集者も来なくて一人で電話を待ってましたし。まあ、編集者の方とうまくやっていけないといいますか、そういうところがあるもんで(笑い)。

 高橋:じゃ、受賞の会見で言ってた「風俗に行こうかと思ってた」っていうのは本当?

 西村:ギャグでも何でもなく本当です。ただ豪快って意味のカッコつけで言ったんじゃなくて、落選のときの寂しさを紛らわせるために行こうかと。会見のときは、ついポロッと言っちゃったんです。高橋さんのときはどうだったんですか?

 高橋:オレのときも同じで、部屋で一人で飲んでたね。実は(受賞作の)「九月の空」は3部作の予定だった。で、賞を取ったのは2作目だったんだよ。だから全然、意識もしてなくて、夏で暑かったから外に飲みに出かけちゃったくらい。気楽なもんでしたよ。

 西村:そうだったんですか。ボクは「もしかしたら取れるかな」ぐらいの欲はありましたけど。

(続く 西村賢太氏「ヒドイ女への積年の恨み」