生活保護相談ダイヤルに悲痛な叫び

2012年06月15日 18時00分

 生き別れ状態の娘にも頭を下げるのか? お笑い芸人河本準一(37)の母親の問題に端を発した生活保護に対する政界の制度規制強化機運、受給者へのバッシングで貧困層の不安が急拡大している。市民組織が実施した電話相談には、厳しすぎる行政の対応に「お金のない人は死ぬしかないのか」といった声が殺到した。

 

 電話相談は「生活保護“緊急”相談ダイヤル実行委員会」の主催で行われ、全国5か所の計16回線がほぼ途切れず、計363件に達した。その概要が、「反貧困ネットワーク」の記者会見で発表された。

 

 なかでも悲惨なのは、年金収入が5万円という宮城県の相談者のケース。

 

 半年前、生活保護の相談に行ったところ、20年以上前に別れた妻のところに残した当時2歳ぐらいの娘から「承諾書」を取るように言われた。遠方の娘を訪ねたが、承諾は得られず。「仮に生活保護を受けられるとしても、毎年のように娘のところに照会が行くとしたら迷惑だろうから、申請をするか悩む」と打ち明けた。

 

 相談を受けた田川英信氏は「こういう対応は、やってはいけない」と苦言を呈する。ほかにも「親族の調査が心配」「家族に調査が行くのなら、死ぬしかない」との相談が相次ぎ、同ネットワークの宇都宮健児代表(前日弁連会長)は「扶養義務の強化は世界的な流れに逆行する」と批判した。

 

 かつて市役所の〝水際作戦〟で保護を拒まれたとされる男性が「おにぎりを食べたい」と餓死した北九州市。同市からも「片山さつきの目が怖い。自分がもっと社会の役に立てるような人間ならよかったのだが、病気で役に立たないので死ねと言われているように感じる」と悲痛な叫びが届いた。