超人気モデル怪死事件でタイ激震 容疑者の自宅から「デートレイプドラッグ」発見も…

2019年10月03日 16時00分

【アツいアジアから旬ネタ直送 亜細亜スポーツ】タイ・バンコクで先月、人気モデルが怪死した。遺体で見つかったのはティティマ・ノラパンピパットさん(25)。インスタグラムのフォロワー8万5000人超、フェイスブックでも支持を集めていた美女だけに反響は大きく、現地では連日報道されている。

 ティティマさんは先月16日、バンコク郊外トンブリー地区にあるマンションのロビーに置かれたソファで死んでいた。検視の結果、遺体の血中アルコール濃度はとんでもなく高かった。死因は急性アルコール中毒の可能性が高いという。

 警察がマンションの監視カメラを調べたところ、グッタリした様子のティティマさんを引きずるように6階の部屋に連れ込み、その後、彼女をロビーまで運ぶ男が映っていた。その部屋の主で、前夜ティティマさんと一緒にパーティーに参加していた現役モデル、ラチャデック・ウォンタブット(24)容疑者だ。

 ネット住民により発掘された彼のSNS(すでに削除)には、事件当日、ティティマさんとの性行為をにおわせ、自慢するような投稿が。そのためネットは「レイプ殺人じゃないのか」と一気に炎上した。

 ラチャデック容疑者は同18日に会見を開き犯行を否定したが、彼の持ち物からはその後、不審な液体と錠剤が見つかり、睡眠薬や抗不安薬などとバイアグラを混ぜたものと分かった。いわゆる「デートレイプドラッグ」で、酒に混ぜて飲まされた相手は意識が混濁する。同じクスリはパーティー会場に使われた家からも出てきた。ラチャデック容疑者は同25日、わいせつ目的誘拐と監禁致死の疑いで逮捕されたが、容疑はまだ否認している。

「近年タイのパーティー業界ではやってるのが、同様の液体ドラッグ『G』。ただ酒との相性が悪く、分量調整が難しい。飲みすぎると気が狂ったり、脱水症状や心停止するから超危険。実際に死亡事故もたくさん起きている。パーティー主催者が面倒になるのを嫌い、Gで倒れた参加者を道端やBTS(高架鉄道)まで運んで見殺しにした、なんて話も聞く」(地元関係者)

 ティティマさんはモデルの中でも花形の「プリティー」だった。現地在住記者が解説。

「プリティーとは、新製品の発表会やプロモーションで、セクシーな格好をして花を添えるイベントコンパニオン。地域の小さいモールの特売コーナーから、ムエタイのラウンドガール、国際的モーターショーまで、イベントには欠かせない存在だ。人気プリティーともなれば女優や歌手デビューする子もいて、超人気の職種。現役の女子大生が多い」

 当然、競争は激しく、一部のプリティーは業界関係者の飲み会やパーティーにも仕事として参加し、盛り上げ要員になることもあるという。そうした席でのセクハラは絶えず、麻薬汚染の温床とも噂される。

 警察当局はパーティー参加者も含め、慎重に捜査を進めている。(室橋裕和)

☆むろはし・ひろかず 1974年生まれ。週刊文春記者を経てタイ・バンコクに10年居住。現地日本語情報誌でデスクを務め、2014年に東京へ拠点を移したアジア専門ライター。最新著書は「日本の異国」(晶文社)。