何をエロいと感じるかは、個人差があるものの、万人受けするエロもある。性の情報配信ニュースレター「月刊TENGA第16号」(27日発行)では「アートで探る“普遍的なエロティシズム” 名画から紐解く興奮ポイント」として、男女が性的欲求をかきたてられる名画を探った。

 名画や彫刻など芸術作品8点を鑑賞させ、性的興奮や性的魅力を感じる度合いを10段階評価で答えさせた(回答者は20、30、40代の男女各50人計300人)。

 男性1位(477点)はドミニク・アングルの「オダリスク」。総合でも1位(907点)を獲得してまさに“エロ絵”と認定された。「体の丸みが綺麗に表現されている」(48歳男性)。

 東京大学特任准教授の坂口菊恵氏は「現代の日本人の好む体形に最も近い」と解説。腰のくびれが強調されていることから「くびれは女性ホルモンの働きによるもの。女性ホルモンが活発=健康な子孫を残しやすいという理由から『魅力的』と判断される」。ヒップに対するウエストの比率が0・7程度のくびれ具合がもっとも好まれるそうだ。「グラドルの公称サイズは約0・68になることが多い」とも。

 さて、女性の1位(455点)はクロード・マリー・デュビュッフの「アポロンとキュパリッソス」だった。「2人のポーズに色気を感じられて魅力的。裸の姿も綺麗」(35歳女性)、「BL(ボーイズラブ)っぽい」(29歳女性)などいわゆるBL好きの女性をつり上げた。

 坂口氏によれば、女性が好む傾向にあるのは、筋肉質な男性ではなく、女性っぽい中世的な男性だという。この作品は唯一、人物同士が向かい合っていてストーリー性を感じさせている。

「女性は男性同士や女性同士の性行為や、動物同士の交尾にも生理的興奮を示す」そうだ。ちなみに、総合2位(886点)はオーギュスト・ルノワールの「jeune Femme se baignant」だった。このような観点から、来る芸術の秋を楽しもう。