匿名で通報 いじめ専門サイトの問題点

2013年06月13日 16時00分

 東京都品川区立中1年の男子生徒(12=当時)が昨年9月、いじめを受けて自殺した問題で、品川区が区立中学全15校の生徒を対象に、各校専用サイトを設けていじめの通報や相談ができるシステムを近く導入することが10日、同区などへの取材で分かった。


 携帯電話で2次元バーコードを読み取るとサイトにつながり、いじめの情報を24時間、匿名で通報できる仕組み。早期発見と対策につなげたい考えで、文部科学省によると、匿名での通報が可能なこうした仕組みを採用している自治体は聞いたことがないという。


 通報や相談内容は外部のNPO法人「いじめ監視センター」(広島県福山市)が24時間態勢で受け付け、区に報告する。


 品川区などによると、2次元バーコードを印刷した「シグナルカード」を15校の全生徒約4700人に配布。生徒は携帯電話のカメラでコードを読み取り、サイトに接続する。


 サイトでは、質問に選択肢で答える形式で、いじめられている対象者や状況を匿名で通報できる。具体的に記述する欄もある。区は区立小学校への導入も検討している。


 埼玉県は小学4年生から高校生を対象に同様の仕組みを4月から導入しているが、各校別のサイトではない上、実名での通報が原則という。


 前例のない匿名ネット通報システム。識者からは、外からは見えにくいいじめの情報が集まりやすくなると効果を見込む声がある半面、「密告システム」と批判的な受け止めも。情報を外部の組織が扱うため、プライバシーの保護も課題となりそうだ。