マグロ解体とホストとミラーボール 大盛況の「愛本店」ミスマッチイベント

2019年08月16日 16時00分

70キロのクロマグロを持ち上げる板前にフロアの熱気も最高潮

 東京・歌舞伎町のホストクラブ「愛本店」で15日、マグロ解体ショー付きクラブイベント「マグロハウス@愛本店」が開催された。現在入居している37年間続いた店は、2020年6月の建て替え工事による移転が決まっている。本紙が13日に報じると、イベントのチケットは完売した。

 創業者で昨年死去した故愛田武名誉会長(享年78)が作り上げたきらびやかな内装は“昭和遺産”と呼ぶにふさわしい。女性や音楽好き、そして普段は女性同伴でなければ入店できない男性客も訪れた。不動産鑑定士の男性(71)は「移転すると知って、一度入ってみたかった」という。“同伴”した息子は「父も私もホストクラブは初めて。妻と子供がお盆で帰省しているから一緒に来た。こんなにギラギラしてるのが普通なんですか?」と初体験に目を丸くしていた。

 イベントでは人気DJが音楽を鳴らす中、すし店の板前が重量70キロのクロマグロを包丁1本でさばいてみせた。趣旨は正直分かりにくいが、豪華で派手な催しはホストクラブにぴったり。女性客らもミラーボールの光を浴びて輝くマグロにスマホを向けた。

 来店客には刺し身が振る舞われ、最後はシャンパンタワーのコールで大団円を迎えた。音楽とマグロとホストクラブの相性がここまで良いとは驚きだ。

 イベント開催前には、愛田さんが生前、個人的に支援していた児童養護施設の子供たちや職員が招待され、マグロ解体ショーのほか“オレンジジュースタワー”などホストクラブならではの歓待を受けた。

 現代表の壱さんは「最初は店の雰囲気に驚いていた子もいましたが、終わるころには『帰りたくない』と泣いちゃう子もいました」と話す。愛田さんの思いを引き継いで、支援の継続を決めた同店は一歩を踏み出した。