レジ前の見慣れた光景が消える!?食品ロス問題がコンビニおでんを直撃

2019年08月10日 16時00分

夏場でも好評のコンビニおでん

 レンジアップおでんの登場で、おでん鍋が姿を消すコンビニが増えるかも!? ファミリーマートは9日、だしの染み込みにこだわった2019年度の「ファミマのおでん」を今月20日から全国約1万6400店舗で発売することを明らかにした。

 まだまだ暑さが厳しい中で熱々のおでんとは気が早い気もするが、セブン-イレブンとローソンは今月6日から2019年版おでんの販売を既にスタートさせており、これで大手3社の自信作が出揃った格好だ。

 コンビニのおでんは気温が下がり始めると売れる傾向があり、最もよく売れるのは10月。にもかかわらず8月から販売を始めるのは、客に周知を徹底したいという事情がある。

 ところが、食品ロスの解決が声高に叫ばれる現在、コンビニのおでんにも大きな変化が起きそうだ。ファミリーマートではこれまで、8月下旬~翌年4月までを本部が加盟店におでん販売の推奨期間としていたが、今年は同期間を11月末までとし、以降は加盟店の判断に任せる。

 さらに来年1月には、利用客の注文に応じて店員が電子レンジで温めて提供する「レンジアップおでん」が発売される。

「おでんは閑散期に廃棄が増えるという課題があったが、レンジアップおでんなら消費期限が長く廃棄を減らし、加盟店の利益アップにもつながる。従来型、レンジアップの2種でおでんの販売を強化する」とは同社の木内智朗ファストフーズ部長。レンジアップおでんはパックに人気のタネが複数個入ったもので、2種類が約6000店で販売される見通し。これまではレジ前におでん鍋が並ぶ光景が当たり前だったが、おでん鍋が消えるコンビニが出てくることは必至だ。

 流通ウォッチャーの渡辺広明氏は「全国一律ではなく、店舗の特性によって販売形態を選べるようにするのは良いこと。売れるところに売れる商品を置くのは商売の基本です」と同社の取り組みを高く評価。

 一方で、おでんは外国人観光客の人気が高いことから、通年販売している店舗もあり、今後はコンビニの多様化が進みそうだ。