熱帯原産の芋キャッサバを原料にしたタピオカ入りのドリンクが、女子中高生の間で爆発的なブームになっているなか、ブームに便乗した専門店に顧客や近隣住民からクレームが殺到。“タピオカ公害”が起こっている。

 1990年代からタピオカは、はやりすたりを繰り返し、現在は第3次ブームといわれている。スイーツの中でも飲み歩きできる利便性とフォトジェニックな容器が“インスタ映え”することが今のブームを支え、原宿や渋谷をはじめ繁華街には雨後のタケノコのごとく、新店ラッシュとなっている。

「タピオカの専門店は、持ち帰り専門なら、座席は不要。調理場も含めても最低5坪あれば開業できる。調理も簡単なので技術も必要ない。しかも、初期投資が少なくすむ上に回収率がいい。だから、専門店が乱立するんです」(外食産業アナリスト)

 一方で粗悪品を販売する店も後を絶たない。その種の店は従業員の教育も行き届いていないために、店に行列ができても整理や誘導もままならず、他店から営業妨害だという抗議の声も上がっている。

「最も深刻なのはポイ捨て。飲み残しを始め、タピオカに欠かせないストローや容器。ビニール袋のゴミ。人気専門店はゴミ拾い活動を進めているんですが、ブームに便乗した店は見て見ぬふり。近隣住民から“タピオカ公害だ”と抗議の声が上がってます」(前出同)

 問題山積のタピオカ。第3次ブームが終焉を迎えないためには、まずは散乱するゴミ処理の解決が急務のようだ。