21日に投票が行われた統一地方選で、22日開票分の選挙結果が明らかになった。すでに東京港区議選では“泡沫候補の常連”マック赤坂氏(70)が当選を決めて、平成最後のビッグニュースとなっていた。ほかにも騒がれそうな人たちが当選している。

 杉並区議選で3275票を獲得して当選したのは「都政を革新する会」新人の洞口(ほらぐち)朋子氏(30)。48人の当選者の中で18番目とまずまずの支持を得ている。なぜ注目されるのかといえば、学生時代に中核派系の全学連で活動をしていたから。中核派とは警察白書で「暴力革命による共産主義社会の実現を目指している極左暴力集団」の一つと指摘されている勢力だ。注目されるのも無理からぬ話である。

 選挙前に杉並区では中核派の機関紙「前進」がポスティングされた家もある。その機関紙はもちろん洞口氏推しで、「若者と女性で社会を変えよう」「公立保育所の増設を! 児童館をつぶすな」などの公約を紹介。過激な公約はないが、中核派の支援があることは隠していない。選挙公報でも全学連の記載がある。警察庁によると中核派の勢力は約4700人とされている。杉並区だけで3000票以上を獲得した彼女の当選は、中核派の勢力が増えているということなのだろうか。

 公安関係者は「シンパが増えているという話は聞かない。今は学生運動が低調だし、わざわざ団体に入って活動するとなるとさらに数は少なくなる。洞口氏の場合、過去に杉並区に中核派の区議がいて支持基盤があったことと、やはり若さとビジュアルが目を引いた側面があるのではないか」と指摘した。

 また、この日は「NHKから国民を守る党」の夏目亜季氏(28)がアイドルながら荒川区議選に当選した。獲得票数は1467票。夏目氏は主に歌手として活動。難病にかかり闘病した経験をもとに講演活動も行ってきた。同党は夏目氏以外にも統一地方選で26人が当選し、現職議員が39人に拡大。7月の参院選にも候補者を立てる計画といい、話題を集めそうだ。