民間初の月面着陸は衝突で失敗 イスラエル首相は再挑戦訴え

2019年04月12日 16時00分

月面着陸を試みたイスラエルの探査機が撮影した画像(スペースIL提供・ロイター)

 イスラエルの民間団体「スペースIL」は11日、2月に打ち上げた探査機「ベレシート(創世記)」の月面着陸が失敗したと発表した。成功すれば民間初だったため、注目を集めていた。これまで月面の着陸探査に成功したのは米国、旧ソ連、中国のみ。イスラエルは4か国目を目指したが、かなわなかった。

 月には水が氷の状態で存在し、将来的に人間が活動する際の飲料などに使える可能性があるため、各国の官民の間で水資源獲得を狙う探査計画が相次いでいる。ただ、資金が限られる民間の成功は容易ではないことが示された。

 イスラエルの探査計画の関係者は「探査機はエンジンが停止し(月面に)衝突した」と話した。イスラエル国内で様子を見守ったネタニヤフ首相は「再挑戦しよう」と訴えた。

 ベレシートは高さ約1・5メートル、直径約2メートル。月面探査機としては最小だった。月に着陸後は磁場の測定や、地球への画像送信を予定していた。

 打ち上げ後、細長い楕円を描いて地球を周回。次第に軌道を延ばして約38万4000キロ離れた月に近づき、今月4日に月を回る軌道に入っていた。

 スペースILは2011年、民間初の月面探査を目指す国際コンテスト「グーグル・ルナXプライズ」挑戦のために設立された。コンテストには日本チーム「HAKUTO(ハクト)」を含む世界5チームが挑んだが、18年3月末の期限までに設定された課題を実行できたチームはなく、勝者なしのまま終了した。スペースILはその後探査機を完成させ、米東部時間2月21日(日本時間同22日)に米フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から打ち上げていた。