「父の墓荒らし」さらしたバカ息子 死者への冒とくか芸術か中国で波紋

2019年04月11日 16時00分

 中国では先日、清明節(チンミンジエ)を迎えた。日本のお盆にあたるもので、お墓参りしてお供え物などをしつつ、宴会をするという文化だ。18世紀ごろ沖縄にも伝えられ、沖縄では清明節の際には家族揃って先祖の墓参りに出かけ、墓前で飲んで踊って半日ほど過ごす独特の風習として残っている。

 しかし、中国の今年の清明節では、ある若者がSNSに投稿した画像が大きな論争を呼んでいる。中国版“バカッター”だ。

 若者は清明節の日に、墓地から父親の亡きがらを掘り起こし、骨を並べると自らの衣服を脱ぎ、父親の骨の横に寄り添って写真を撮った。若者はこの写真を自らのSNSに投稿し「父親とは3歳に死別した。これは芸術的なもので、父親を追悼する表現として最も純粋な方法です」と投稿理由を説明した。

 この行為に中国メディアは「若者の考えは理解できるが、多くの人に恐怖心を持たせてしまっている。中国の法律では若者の行為は違法行為とは言えない。しかし、中国の伝統文化からいえば、神聖な死者の遺体を掘り起こす行為は、死者への冒とくと考えられるのではないか」と報じている。

 中国人ジャーナリストの周来友氏は「中国のネット上では、今回の若者の行為について賛否両論の声が寄せられており、大きな議論となっています。日本では墓を許可なく掘り起こす行為は当然罪に問われるため、こうした事件が発生することは極めて少ないと思います。中国で今後、マネする若者が増えなければよいのですが…」と話している。

 中国では土葬の風習が続いたが、2014年に政府が「2020年までに火葬率を100%にする」と厳命し、土葬を原則的に禁じている。土葬が強く残っている地方では、当局が墓を掘り起こし強制的に遺体を火葬するなどしているという。