和食、自炊離れ進み「おふくろの味」が死語になる?

2019年03月14日 08時00分

 米を食べて登校する生徒は1クラスで4人に1人――。日本の食卓で「和食離れ」「自炊離れ」が平成の間に進行したことが、マーケティング会社「インテージ」の調査でわかった。同社が継続的に調査対象としている全国の生活者の1992~2018年の買い物データを分析したもの。

 1世帯あたりの主食購入金額は、92年に8万5879円だったのが、2011年には4万2669円に半減。特に米は平成初期には主食のうち半分以上を占めていたが、4分の1まで減った。それに引きずられるように和食基礎調味料(みそ、しょうゆなど)、だし・化学調味料なども使われなくなり、調味料全般の購入金額も下がった。米を炊いたり、みそ汁を作ったりする手間が敬遠されていることがわかる。

 一方、主食でも手間のかからない菓子パン・調理パン(サンドイッチなど)、カップ麺、シリアル類の品目は増加。特に菓子パン・調理パンの18年の数字は米とほぼ変わらないレベルだ。しかし、同じパンでも食パンの構成比は伸びていない。いつの間にか、バターやジャムを塗ることさえ「手間」とされる時代になっていたとは驚きだ。

 構成比を伸ばしているのが調理に使われるバター・スプレッド類や洋風基礎調味料(ソース、ケチャップなど)。特にバター・スプレッド類は調味料構成比で4分の1を超え1位に。「和食離れ」がデータからも明らかとなった。

 和食や自炊が減少したことに同社広報は「我々もここまで落ちるとは思ってなかったです。様々な要因がありますが、働くお母さんが増え、お子さんを塾に通わせる。平日は家族全員揃って食事をする機会がほとんどない。土・日曜もファミレスや回転ずしなどに行き、家庭内でごはんを食べない」と指摘する。

 今のままでは「おふくろの味」は死語になると言っても大げさではない。「日本の食卓の危機という気がしている。このままでは味の伝承が進まない。食品メーカーさんにも手作りへの動きを促してほしい」(同)としている。