“盛りすぎ”の写真は逆効果!? 2020年春卒業予定の大学生らを対象にした会社説明会や採用広報活動が1日解禁され、学生の就職活動が本格的にスタートした。

 近年は人手不足などを背景に学生優位の“売り手市場”が続き、インターンシップなど企業による青田買いが続出。3月に説明会解禁→6月に面接解禁→10月に内定といった経団連が策定したルールが形骸化している。そのため、経団連は来年以降(21年春入社)はルールを設けず、来年こそ政府主導での現状維持が決まっているものの、企業の違反罰則はなし。これまで以上に激化、早期化が進むとみられる。

 そんな中、一風変わったセミナーを開催したのが株式会社マンダム。1日、都内で「GATSBY presents 第1印象を失敗しない“第0印象”攻略の男子就活生応援セミナー」を開いた。“第0印象”とは実際の対面前に写真や動画で相手に与えるイメージ。履歴書には写真が不可欠だ。

 講師を務めた国際イメージコンサルタントの堀岡桂子氏は「20代男性の約半数がネット上に自分の写真を投稿する時に画像を加工する」と驚きのデータを提示。その上で「『写真に好印象を持った場合は実際に会った時も好印象を受けることが多い』のは科学的に明らかになっている。しかし、写真を盛りすぎてしまうと逆に実際とのギャップでマイナスの評価を受けてしまう。写真とリアルで好印象をマッチングさせることが大切」とレクチャーした。

 実際、就活用の証明写真を撮るフォトスタジオでは美白や修整などの加工は当たり前。ある企業の採用担当者は「最近の若者はいじった写真に抵抗がないのか『本人ですか?』と確認したくなるほど。写真は簡単に加工できるけど動画はやりづらいから、エントリーシートの代わりに自己PR動画の提出を求める企業が増えている」と苦笑交じりに明かした。

 同セミナーでは、マンダム社員がスキンケアや体臭ケア、髪形アレンジを紹介。男子就活生らは髪を整え、懸命に保湿クリームを頬に塗り込んでいた。