中国「春節」で16兆円消費も“韓国にソッポ”の裏

2019年02月14日 17時00分

春節の7日間で16兆円以上を消費!(ロイター)

 中国商務省が先ごろ発表した集計によると、春節(旧正月)連休期間中(4~10日)の小売業と外食産業の売上高は前年同期比8・5%増の1兆50億元(約16兆5000億円)だった。中国人がわずか7日間で“爆買い”したトータルの額が、10兆円を超えたというから驚くばかり。だが国外への波及効果では、これまで恩恵にあずかっていた韓国が圏外にはじき出されていた。いったい何が起きているのか――。

 ここ数年の春節連休では、家族や親戚総出での外食が増えており、飲食費に多くのお金が使われているようだ。また中国国内では、春節連休期間中に商店やショッピングサイトで大規模なセールが行われ、衣服や家電、日用品、スマホやパソコンなどにも多くのお金が流れているという。

 中国人ジャーナリストの周来友氏は「中国の大人気リゾート地・海南島には、春節期間中に80万人もの旅行者が訪れました。こうしたリゾート地では、ホテル宿泊費や飲食、お土産品購入、体験型レジャーに多くのお金が使われるのです。海外メディアは『中国は国内経済の不調から財布のヒモが固くなっている』と指摘していますが、消費意欲はまだまだ衰えていないようです」と語る。

 この春節連休では延べ700万人が海外旅行をしたとみられる。人気は日本とタイ。2年前まで春節の旅行先ランキングの人気トップ3に入っていた韓国は、昨年も今年もトップ10外。韓国紙「中央日報」は「『春節特需』が“失踪”したも同然だ」と報じた。

 周氏は「韓国メディアの嘆きに対し、中国人ネットユーザーからは『韓国で買い物したら、ほとんどが偽物だったため信用できなくなった。特に化粧品は偽物ばかりだった』『中国にミサイルを向けておいて、なぜ観光に来てほしいなどと言えるのか』といった厳しい声が多いです」と言う。

 韓国が2016年にTHAADミサイル(終末高高度防衛ミサイル)配備を決定し、17年に運用している。中国は猛反発し、同年、韓国への団体旅行を制限した。16年に韓国への中国人観光客が807万人だったのが、17年には416万人、18年には478万人だった。韓国メディアが今回報じた“春節ショック”は、この“THAAD寒波”だけではないようだ。

 周氏は「これまでは韓国で安く仕入れた化粧品などをネットで転売する中国人観光客も多かった。ところが、中国政府が今年施行した電子商務法により、転売の儲けが全て納税の対象となってしまったため、うまみの減った転売業を行う者が減少。訪韓中国人減少の大きな要件となっています」と指摘している。