18歳未満と知りながら、都内の女性に現金と引き換えに性行為を行ったとして、警視庁池上署は9日、児童買春・ポルノ禁止法違反(買春)の疑いで、城南大森西クリニック院長で医師の倉田長幸容疑者(43)を逮捕した。

 昨年4月15日午前10時半から午後0時半の間に、別宅として借りている大田区蒲田のアパート一室で、高2女性(16=当時)に現金4万円を渡し、淫らな行為をした疑い。「弁護士と面会して話し合ってから話す」と認否を留保している。

 昨年8月、女性の両親が同署に娘の素行について相談。売春の形跡をたどった結果、倉田容疑者とのやりとりが浮上した。

「倉田容疑者は行為の前後に年齢や学年を確認している。関係がこの1回か、それともまだほかにも余罪があるのか捜査を進めていく」(同署)

 援助交際に詳しい事情通は「JKと1発4万円は相場より高い。女子高生にとって上客で、トラブルがあったわけでもない。倉田容疑者にすれば『なんで俺が?』という思いもあるだろう」と話す。

 同署によると、2人はツイッター上で知り合った。倉田容疑者はアイドルグループ「A応P」の熱烈なファンだったようだ。

 逮捕の当日、病院には「医師の体調不良により、本日から約1週間、当院休診とさせていただきます」との案内があった。その病院の看板にもA応Pメンバーの広瀬ゆうきが声優を務めたゲームキャラのイラストが描かれていた。

 倉田容疑者は本名を伏せてツイッターでファン活動を投稿している。メンバーの誕生日イベント(今月6日)にも参加したことが分かる。そのアカウントでは、数百人のファンとつながっていた。女子中高生ファンも多い。アイドルの追っかけを通じて、若い女性と知り合う術を覚えたのだろうか。別宅の“ヤリ部屋”は病院から徒歩5分。犯行は休診日の日曜日に行われていた。

 同署は世田谷の倉田容疑者の自宅の家宅捜索によってPCやスマホを押収し、データの解析を進める。今後は別宅と病院の捜索も行われる予定だ。