ゴーン氏8日出廷・検察と全面対決へ 自分の言葉で無罪を訴えたい

2019年01月05日 17時00分

 私的な投資で生じた損失を日産自動車に付け替えたとして、特別背任の疑いで再逮捕された前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が昨年11月の逮捕以来、初めて公の場で無罪を訴えることになった。

 東京地裁は4日、勾留理由開示の手続きを8日午前10時半から行うと決めた。4日に同手続きを請求した大鶴基成弁護士は「勾留に足る理由がなく、納得できない」と話し、開示手続き後に勾留の取り消しを地裁に請求する意向を示した。ゴーン容疑者が「日産に損害を与えていないことを自分の言葉で裁判官に伝えたい」と話していることも明らかにした。

 東京地検特捜部などによると、ゴーン容疑者の資産管理会社は新生銀行との間で「スワップ取引」を契約。2008年のリーマンショックで損失が生じたため、契約者を日産に変更し、約18億5000万円の評価損を付け替えたとされる。さらに、契約者を資産管理会社に戻す際、信用保証に協力したサウジアラビア人の知人、ハリド・ジュファリ氏の会社に09~12年、計1470万ドル(約16億円)を子会社「中東日産」から入金させた疑いがある。

 ゴーン容疑者は調べに「信用力を借りるため一時的に契約者を日産に変更した」と供述。付け替え後に新たに生じた損失は「自分が負担し、日産に損害は与えていない」とも主張。ジュファリ氏側への入金についても「販売店とのトラブル解決やロビー活動の対価で、日産のために使った」と容疑を否認している。

 法曹関係者は「昨年11月の最初の金融商品取引法違反での逮捕の勾留期限後、保釈されそうになったが、12月に特別背任で再逮捕され、保釈はなくなった。証拠に基づいたもので、勾留理由開示手続きを経ても、延長が認められている今月11日までの勾留は変わらず、否認のまま起訴、公判での全面対決となるだろう」とみている。