東大推薦入試でやはり増える“裏口的入学”

2013年03月19日 11時00分

 東京大学が15日、2016年の入試から一般推薦入試を導入することを発表した。1877年の創立以来、初の試みで、筆記試験での点数至上主義からの脱却を試みるが、その裏には様々な思惑が潜んでいると指摘する声が出ている。中でも最も気になるのは“赤門”を「政財界のボンボンが次々とくぐり抜けるのでは」との懸念だ。

 昨年の秋入学検討に続く“東大改革”となった推薦入試の導入。募集人数は約100人で入学前年の11月に募集をかけ、各高校からの枠は最大2人までで浪人生も対象だ。書類選考で合格候補者を決定した後に、1月の大学入試センター試験で基準点を超えれば合格とするシステムとなる。

「東大の大罪」の著書がある東大卒で教育・心理評論家の和田秀樹氏(52)は「センター試験より先に書類で合格候補者を決めるのがミソ。センター試験での足切り点は従来よりも下がるでしょうから、入学のハードルは下がる」と指摘する。

 東大は「多様な学生の確保」と銘打っているが、色めき立っているのは東大へ行かせたい子息を持つ政財界の有力者だ。

「教授や推薦状を出す高校の校長らを取り入れようとするために、学校への寄付やブレーンとして起用したりするでしょう。学校側も、首相や財界のご子息に(書類審査や面接で)悪い点数をつける度胸もない。一定の学力は必要だが、実質的な“裏口”につながるんです」(和田氏)

 グレーゾーンが生まれれば、東大ブランドの失墜を招きかねないが、海外では“常識”という。

「米のハーバード大学やオックスフォード大学ではデキの悪い有力者のジュニアが入れる仕組みがあるが、だからといって大学の権威は落ちていない。東大は試験が難し過ぎて、有力者の子息が早稲田や慶応に流れていたが、お金を集める一番の方法にようやく気付いたともいえる」(同)

 すでに推薦やAO入試を採用している私大では、幼稚園から寄付金合戦が繰り広げられている。実は東大もその波に乗ろうとしている!?