【レーダー照射問題】南北に怪しい動き

2018年12月26日 07時15分

“ロックオン”の陰にあるのは南北間の怪しい行動――。外務省の金杉憲治アジア大洋州局長が24日、ソウルの韓国外務省で金容吉・東北アジア局長と会談した。韓国海軍駆逐艦が海上自衛隊のP1哨戒機に火器管制レーダーを照射した問題で、金杉氏は韓国に遺憾の意を伝え、再発防止を求めた。一方、韓国外務省当局者は、韓国も日本の対応に不満を伝えたと表明し、日韓双方の応酬となった。専門家はレーダー照射の背景に「韓国と北朝鮮の“怪しい動き”があったのだろう」と大胆に分析した。

 韓国外務省はレーダー問題に関し「日本側が事実関係の明確な確認をしないまま、自分たちの主張を行っている」と遺憾表明した。火器管制レーダーは20日に石川県・能登半島沖の日本海で照射され、防衛省が21日に「極めて危険な行為」と抗議。韓国側の言い分は二転三転している。

 当初はレーダー照射を認めながらも、一転して「照射した事実はない」。さらには「天候が悪かったためレーダーを使った」。「哨戒機が威嚇してきた」「哨戒機には照射していない」。そして韓国メディアは韓国国防省関係者の話に基づき「遭難した北朝鮮船捜索のためで故意に狙ったものではない」。韓国外務省は「日本側が事実を確認せず、発表した」、韓国メディアは「安倍首相が支持率挽回のため、反韓感情を利用した」と、なぜか日本のせいにした。

「300枚のユニークな広告が語る こんなに明るかった朝鮮支配」を著した文筆人の但馬オサム氏はこう語る。

「二転三転しているのは、彼らが焦っている証拠。日本の怒りが本物と知ったからでしょう。彼らは特に相手が日本の場合は絶対に謝罪はしません。謝罪すれば、自分たちが相手より道徳的下位に置かれることになるからです。自分に非があれば素直に謝るのが道徳と考える日本人と彼らでは道徳の意味が違う。彼らがこれだけ開き直っているのは、今回の出来事が故意であったことを意味しています」

 韓国軍艦が日本の排他的経済水域(EEZ)内で、不測の軍事衝突さえ招きかねない行為に出る必要はどこにあったのか。

「韓国は遭難した北朝鮮漁船を捜索中だったと言いますが、その北朝鮮の漁船が怪しい。おそらく工作船であり、韓国軍艦との間で、とりわけ米国には知られては困る何かの受け渡しがあったのではないかと考えるのが自然でしょう」(但馬氏)

 北朝鮮は経済制裁を受け、物資が国内に入らない状況だ。韓国政府による北朝鮮への物資横流しの可能性がある。「瀬取り」という洋上で船から船へ船荷を積み替える行為。北朝鮮は瀬取りで石油精製品などを密輸している。韓国が闇取引に絡んでいたとしたら、レーダー照射してでも、哨戒機を追い払わなければならなかったといえる。

 防衛省、自衛隊関係者の怒りと失望は大きい。日米韓3軍の連携は極東の安全保障に欠かせないからだ。

「自衛隊と韓国軍はいざというときは戦友となって北朝鮮や中国と対峙する運命。今回はいわば、その戦友から銃口を突き付けられたようなもの。日本に対する裏切り行為は、米韓同盟の事実上の破棄も意味しています」(同)

 親北の文在寅政権の韓国は、完全に北朝鮮にのみ込まれようとしている。

 但馬氏は「おそらく、韓国の強気の姿勢の裏側には『核保有で南北統一』の皮算用があるのでしょう。核を持てば、日本が恐れて自分たちに低頭平身し、彼らの言うところの『歴史の過ち』をわび、許しを乞うはずだ、と本気で考えているからです。例の防弾少年団(BTS)の原爆Tシャツでも分かるとおり、韓国がしばしば、広島、長崎の原爆を日本への嫌がらせのネタに使うのはそのため。ドラキュラに対する十字架のように、被爆国の日本には原爆を持ち出せばおとなしくなると思っているようです」と指摘している。