中国製品排除もリスク回避には遠い日本の政府の生ぬるい対応

2018年12月10日 17時30分

 日本政府は中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)の製品を政府調達から事実上、排除する方針を固めた。同社製品の使用を禁じた米政府に追随した形だが、中国側は反発。排除措置が徹底されるかも疑問だ。

 世界的に2社に対する包囲網が広がっている。米政府は同社の製品を通じ、情報漏えいやサイバー攻撃を受けるリスクがあるとして、使用禁止を通告。オーストラリア政府や英国の通信大手BTグループは高速大容量の「第5世代(5G)システム」へ2社の参入にストップをかけている。

 日本政府も米側の要請に応じたが、ファーウェイとZTEの製品は日本市場を席巻している。先月、調査会社のMM総研が発表した2018年度上半期のスマホのメーカー別出荷台数シェアでは、ファーウェイが7・6%と上位5社に入り、SIMフリースマホに限定すれば1位。ドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの通信キャリア大手3社で、2社のスマホやタブレット端末は販売されており「安くて高性能」と評価も高い。

 またソフトバンクとKDDIは基地局にファーウェイ製品を使用している。防衛省担当者によれば、同省は情報システムの根幹部分で2社の製品は使用していない。

 永田町関係者は「これまでも政府、役所関係ではソフトバンクが使われることがなく、基本はドコモという暗黙の了解があった。それでも端末までの縛りはないし、プライベートまでは制約できない。排除といってもタブレットやWi―Fiルーターを含めれば、ファーウェイとZTE製は多く、どこまでできるかどうか」と話す。

 通信機器では内部に中国2社の部品や半導体が使われているケースもある。日本政府は日中関係を考慮し、2社を名指しせずに各府省庁で使用しないように申し合わせするという生ぬるい対応も相まって、リスクの完全排除には程遠いようだ。