明石ダコ55年ぶりの大不漁で高騰 名物・明石焼きの味も落ちるのか

2018年11月01日 17時00分

明石ダコ

 兵庫県明石市の名産「明石ダコ」が不漁で価格が高騰し、来年にかけて庶民にも影響が出そうだ。

「漁の最盛期の7、8月の漁獲量は例年の5分の1。例年ならキロ当たり1500円が、現在は2500円。明石ダコが高級品になって、庶民の食卓から遠のくのではと、地元漁協は危機感を募らせてますよ」とは東京・豊洲市場の水産仲卸業者だ。

 明石ダコは明石市近辺で取れるマダコの総称で、明石海峡の速い潮流に耐えた太く短い足で「陸でも立って歩く」といわれるほどで、弾力があって歯応えとうまみがあるのが特徴だ。

「梅雨時が成長期で、7月には1キロを超える大物もあがる。明石市のマダコ漁獲量は、全国一の年間約1000トンを誇ってきましたが、今年は好漁場が近い東二見漁協でも昨年、約206トンあったのが、今年は7、8月で約48トン。55年前の再来かと地元漁協は頭を抱えてますよ」(漁協関係者)

 不漁の原因は昨年の冬の海水温の低下とみられ、危機感を募らせる9漁協の底引き網の漁師でつくる「東播磨底曳網漁業協議会」は9月から、約20年ぶりに抱卵中の親ダコ約440トンを放流したが、問題も起きているという。

「タコつぼに入れて沿岸の海に沈め、海域を一定期間禁漁にしたんですが、プレジャーボートから糸を垂らして密漁する不届き者が後を絶たない。密漁対策にも頭を痛めてますよ」(前出の漁協関係者)

 名物の明石焼きにも影響が出そうだ。「使うタコは冷凍ものが中心で、来年まで影響が出ると思われます」(同)

 スーパーなどで売られているタコの6割は輸入ものだが、欧米でもタコ料理が好まれていることから、世界的にも品薄状態だという。