トランプ米大統領「日本車に20%関税」の本気度

2018年10月30日 07時15分

 ドナルド・トランプ米大統領は27日、インディアナ州の農業団体の集会で演説し、貿易問題について、日本が市場開放しない場合、「日本の自動車に20%の関税をかける」と発言した。

 米国事情に詳しい警鐘作家の濱野成秋氏はこう語る。

「トランプは日本に対して“GMやフォードにさんざん損させといて、米国の負担が大きい『日米安保で守ってくれ』はないだろう”という気持ちがムキ出しだ。日本車への関税は2・5%から25%どころか30%に引き上げる案を突き付けて目を覚まさせてやれとトランプは考えるでしょう。ヤツは本当にやる気だと私は見ている」

 日本車の優秀さは世界でも有名だ。一方のアメ車はといえば…。

「アメ車は部品の品質が悪い。鉄板は融雪剤ですぐさび、夏はラジエーターの水漏れ。修理ディーラーは遠く、オイル漏れなどの修理に何十マイル先まで雪の中を走らされる。そんな苦労はトヨタやホンダにはないから売れて当然。米メーカーは失業者が続出するのも無理はない」と濱野氏。

 トランプ氏の共和党は中間選挙で劣勢が伝えられている。中間選挙は11月に行われる米国議会選で、下院全議席と上院3分の1が改選される。ほぼ同時に主要州知事選なども行われる。これらが大統領任期4年のうちの半期の時点で行われるため、実質的に大統領の信任投票ともみなされる。

 濱野氏は「輸入車の比率が今のままではトランプはアメリカの選挙民の3分の1を占めるエバンジェリカルズ(福音派=低所得層の白人に信仰者が多い米国で最大の宗派)に見放されるだろう。すると味方の共和党にも見放される。そこに壁造りで嫌われたメキシコ系が加わる。たちまち選挙で負けて終わり。トランプは中間選挙で惨敗するのを回避するため、先手を打って日本車追い出し作戦を切り出したのだろう」とみている。