ついに完成 新歌舞伎座の経済効果

2013年03月02日 11時00分

 スカイツリー超えも!? 建て替え工事を行っていた“新歌舞伎座”が26日、ついに完成。地上29階、地下4階のオフィスビルを併設した「GINZA KABUKIZA」として生まれ変わった。地域活性化、外国人観光客の増加が見込めることから、東京スカイツリーを超える数百億円規模の経済効果が期待されている。

 

「3年間長かった…。歌舞伎座がないと街にも活気がないし、ここらの店の商売も上がったり。ようやくできてくれたか!って感じだよ」と喜ぶのは周辺で飲食店を経営する男性だ。

 

 2010年5月の着工からおよそ3年。待望久しい新歌舞伎座は、26日、併設のオフィスビル最上階で竣工式が開かれた。

 

 人間国宝の坂田藤十郎(81)は「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」などの神事を披露し「真新しい舞台に立つことができると胸が高鳴ります。この劇場にふさわしい立派な舞台をお目にかけたい。新しい歌舞伎座の歴史を作っていきたい」と決意を語った。

 

 屋上には日本庭園があり、5階には企画イベントスペース「歌舞伎ギャラリー」を開設。夜間には世界的に有名なデザイナーの石井幹子さんが手掛けた照明でライトアップされる。

 

 建物名をあえてローマ字にしたのも「日本の伝統芸能である歌舞伎を世界に発信していく」(松竹の大谷信義会長)という強い気持ちの表れ。

 

 工事期間中には中村勘三郎さん(享年57)や市川団十郎さん(享年66)ら看板役者の訃報が相次ぎ“歌舞伎座の呪い”を指摘する一部報道もあったが、無事完成したことで反転攻勢に出るつもりだ。

 

 なかでも経済効果は昨年開業した東京スカイツリーを超える驚きの試算がなされているという。

 

「スカイツリーは当初、年間880億~900億円あると見込んでいたのですが、実際は500億円前後にとどまっていると言われています。展望デッキまで行くのに3000円近くかかることなどが来訪者にとって想定外だったようですね。一方、新歌舞伎座は東京のド真ん中で、外国人観光客の集客も見込める。世界に名だたる『銀座のランドマーク』としてスカイツリーを超える経済効果が期待できる」とは代理店関係者だ。

 

 その期待を表すかのように、松竹の株価も右肩上がりだ。昨年11月には800円を下回っていたが、歌舞伎座の完成が近づくにつれ急上昇。昨年末には900円を上回り、年明けには1000円の大台を突破することも。この日の終値は983円だった。

 

「安倍政権のアベノミクスによる株高の影響もあると思うが、それでも市場から好感を持たれていることは間違いない。投資家にとって良質で安定的な銘柄だ」(証券会社関係者)

 

 日本経済新聞によると、新歌舞伎座のオープンによる興収増、併設するオフィスビルの賃料収入により、来年2月期で約25億円の営業増益が見込めるという。

 

 こけら落とし公演は4月2日からスタート。新たな拠点から「KABUKI」を広めていくつもりだ。

 

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