ノーベル平和賞受賞の女性が明かすIS兵士による性暴力の地獄絵図

2018年10月06日 17時00分

 ノーベル平和賞が5日に発表され、コンゴ民主共和国の婦人科医デニ・ムクウェゲ氏(63)と、過激派組織イスラム国(IS)から性暴力を受け、現在は国連親善大使を務めるイラクの少数宗派ヤジディ教徒ナディア・ムラドさん(25)の2人が選ばれた。

 ともに紛争地帯の性暴力を阻止しようとする取り組みが評価された。ムクウェゲ氏はコンゴ民主共和国で長年性暴力の被害女性や少女の治療に従事。ムラドさんはイラク北部の町・シンジャル出身で、2014年8月にISの襲撃を受け、性奴隷として捕らえられた。

 そこでの体験は文字通り、この世の地獄。母親と兄弟6人は即刻処刑され、ムラドさんは他の女性たちとともに性奴隷にされ、ISの兵士に“配布”された。

「妻子がいる男の奴隷にされ、部屋に閉じ込められた。逃げようとして捕まった。罰として、殴られ、脱がされ、6人の兵士に集団レイプされた。意識を失うまで続いた」

 米メディアの取材にそう答えたムラドさん。IS兵士との性行為を拒んだ少女19人はおりに入れられ、焼き殺された。IS兵士が持つQ&Aパンフレットには「女の捕虜を売ってもいいか?」の問いに「売り買い、贈り物にしてよい。ただの財産にすぎないから」と書かれていたという。

 ムラドさんはその後、ISを脱出してドイツに亡命。メディアの取材に自らの経験を語り、ISの性暴力を告発した。15年12月には国連の安全保障理事会に出席し、人身売買や性暴力の実態を証言し、被害者の尊厳を訴える国連親善大使となった。

 平和賞をめぐっては、英国のブックメーカーが、4月に南北首脳会談を行った韓国の文在寅大統領(65)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(34)、米朝首脳会談を行ったトランプ米大統領(72)らを候補に挙げていたが、単なる“ネタ”で終わった。

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