「週刊金曜日」発行元の新社長に元朝日記者 慰安婦問題の象徴的存在を起用の意味

2018年09月27日 17時00分

 政治や社会問題などを扱う雑誌「週刊金曜日」を発行する「金曜日」(東京都千代田区)は26日、新社長に元朝日新聞記者で韓国カトリック大客員教授の植村隆氏(60)が同日付で就任したと発表した。元毎日新聞の北村肇社長(66)は任期満了で退社。

 植村氏は高知県出身。朝日新聞ではソウル支局や中国総局などで勤務し、記者時代に従軍慰安婦報道に関わった。

「金曜日」の人事について、慰安婦問題に詳しい文筆人の但馬オサム氏はこう語る。

「団塊世代左翼の最後のとりでといわれた『週刊金曜日』も最近はめっきり発行部数を落として、創刊時の3分の1を下回る1万部だったと言われています。雑誌はどこも苦戦している状況ですが、本来、書店売りよりも定期購読に力を入れてきた同誌にとって、読者の老年化による部数減少は致命的です。若い読者層の開拓のためには、大胆な誌面の刷新も必要ですが、今回の植村氏の社長就任がテコ入れになるかといえば、それも疑問ですね」

 慰安婦問題の発端となったのは1991年の植村氏の記事だった。「植村氏は、元慰安婦カミングアウト第1号の金学順氏の証言を当時所属していた朝日新聞の紙面で紹介し、職業的売春婦である『慰安婦』と勤労奉仕である『女子挺身隊』をあえて混同する記事によって、『慰安婦強制連行』(甘言によるものも含む)という虚構を世に広めた人物です」(但馬氏)

 朝日新聞は2014年に、一連の植村報道が誤報であったことを認め謝罪した。

「慰安婦問題の象徴的存在である植村氏を社長に頂くということは、『慰安婦強制連行』を信じる一部頑迷な読者のための雑誌作りを宣言したことと同じであり、これではますますネット世代から取り残されるだけです」と但馬氏は指摘した。