開場目前の豊洲市場に問題山積 魔のヘアピンでコンクリート崩壊

2018年09月14日 17時00分

ヘアピンカーブの内側角が無残にも破壊(円内)

 来月11日に開場する東京・江東区の豊洲市場で13日、開場記念式典が開催された。築地市場(中央区)の移転問題は紆余曲折を経て、ゴールを前になお問題が山積している。

 小池百合子都知事は招待した886人の市場、地元関係者を前に「世界を見据えた食文化の発信拠点として育てていきたい」と意気込んだが、報道陣から飛んだ質問は、11日に発覚したひび割れ問題だ。

 水産仲卸売場棟(6街区)の外側で幅約10メートル、段差5センチのひび割れが見つかり、都側は「問題ない」としたが、他にも地盤沈下している恐れがあり、改めて総点検を余儀なくされている。

 式典前後には内覧会として、一部を除き市場内が開放された。本紙記者はこれまで簡単に立ち入ることができなかった水産卸売場棟(7街区)の1階と3階をつなぐターレスロープをのぞいてみると、そこには衝撃の光景があった。

 市場内はターレと呼ばれる小型の運搬車がひしめくことになる。平面だった築地と違い、階層式の豊洲ではエレベーターを使わない上下移動ではスロープを通行するが、この道幅が狭く、急カーブとあって、危険といわれてきた。

 最も交通量が多くなる6街区のスロープは3車線だったのを2車線に変更。“魔のヘアピン”といわれた急カーブには大型ミラーを設置するなど対応策をとっていた。

 一方、7街区は2車線のまま。3階からマグロのせりなどが行われる1階に行くまでは3つのカーブがあるが、2つのカーブで内側角のコンクリート部分が接触したのか、無残にも崩れていたのだ。

 開場を前に水産業者は習熟訓練のため、搬送ルートの予行演習を行っている。ターレは時速8キロ厳守がうたわれているが、実際は速度オーバーが横行しており、衝突事故や積荷重量オーバーで曲がりきれない転倒事故が懸念されている。

 このコンクリの壊れようから、とてもかすった程度では済まなかった状況が推察されるが…。