北海道大地震が追い打ち…生乳不足がバター、ケーキにも影響か

2018年09月11日 08時30分

 最大震度7を観測した北海道の地震による大規模停電の影響で全国の5割以上を占める北海道の生乳(せいにゅう)生産が一時、ストップ。停電解消後も生乳不足が心配される。

 地震が発生後すぐに停電が発生。酪農家の冷蔵装置が動かなくなり、前日までに搾った生乳は全て廃棄。電気で動く搾乳機も使えなくなった。

 道内では9日、電力がほぼ復旧し、酪農家は生乳生産を再開。農水省によると、乳業工場39か所のうち34か所が稼働し、生乳を殺菌処理してつくる牛乳生産も再開した。それでもガソリン不足などのため、生乳を集める「ミルクローリー」車など輸送手段の混乱も続いている。

 酪農関係者は「明治などの乳業工場の電力が復旧しても、工場の一時停止の影響で牛乳は品薄状態。森永乳業や雪印メグミルクなどは道内優先で、本州向けの一部を出荷停止しました」と語る。

 現時点では本州よりも北海道での牛乳不足が深刻だ。9日、旭川市のスーパーの牛乳の棚は空っぽ。旭川市在住の会社員の女性は「子供たちは『牛乳飲みたい』とこぼしています」と語る。

 今後は日本全体で牛乳不足が懸念される。

 大手乳業メーカー社員は「今年は北海道では6月下旬からの長雨で、牛のエサになる牧草が凶作。加えて、記録的な猛暑。乳牛は暑さに弱く、乳を出さなくなる。そのために搾乳量が大幅に減少。例年以上に生乳不足に悩まされていたんです」と明かす。

 そんな中、夏休みが終わり、9月から全国的に学校給食が再開。乳業メーカーが「牛乳が足りなくなる」と頭を抱えていたときに、北海道で地震が発生した。

 同メーカー社員は「地震前の時点で、生乳は10月までに前年比の2割減になると予想されていましたが、地震で予想がつかない状態になっています。生乳生産量が不足すれば、バター製造にも影響します。バターの値段が上がれば、バター製品を使ったケーキなどの商品にも影響しますよ」と指摘している。