人種差別抗議のNFL選手を広告起用のナイキにトランプ大統領が猛反発

2018年09月08日 17時00分

キャパニック氏を起用したナイキの広告看板(ロイター)

 米スポーツ用品大手のナイキが7日までに、米プロフットボールNFLの国歌斉唱で片ヒザをついて人種差別への抗議の意を示した元フォーティナイナーズ選手のコリン・キャパニック氏(30)を新たな広告塔に起用し、トランプ大統領が猛反発する事態に発展している。

 キャパニック氏は2016年、警官による黒人への暴力行為に抗議するため、国歌斉唱で起立するのを拒否し、片ヒザをついた。他の多くの選手もこれに賛同し、抗議運動が拡大したが、米国内では賛否両論飛び交った。同氏は17年3月にフリーエージェント(FA)になり、契約オファーがない状態が続いている。

 トランプ大統領はこの抗議行動について「米国旗に不敬な態度をとるクソ野郎。解雇しろ」などと激怒。インターネットではナイキ商品を燃やすなどの不買運動も広がり、同社の株価が一時急落した。

 ナイキは「ジャスト・ドゥ・イット」のスローガン30周年の記念キャンペーンにキャパニック氏起用を発表。トランプ大統領はインタビューで「ひどいメッセージだ」と反発し、ツイッターでも「ナイキは(人々の)怒りと不買運動にやられるだろう」と書き込んだ。

 5日公開されたコマーシャルには障害を抱えた子供らが登場し、女子テニスのセリーナ・ウィリアムズらも出演。キャパニック氏が普段着で「何かを信じろ。たとえ全てを犠牲にしても」と述べ、同問題を連想させる内容となっている。

 一方、米プロバスケットボールNBAのスーパースター、レブロン・ジェームズや人気歌手らからはナイキへの支持表明が相次いでいる。

 NFLは6日からシーズンが開始。11月の中間選挙でもヒザつき問題に再び注目が集まりそうだ。